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コリログ

青コリが書く雑文。ブラゲからガジェットまで

某足のない糖尿病患者について考察する

医療 医療-フットケア

tokyo-fullthrottle.hatenablog.com

上記ブログ拝読させて頂きました。今日はこれを肴にスーパードライを片手に解説を加えながらこのエントリーについて考察していきたいと思います。

 片足のない初老の男性。

 片足がないとはどういう状況でしょうか?まず、僕はそこに疑問を持ちました。踵は残っているのか?膝関節は残っているのか?残っていないのか?股関節まで切らせてしまっているのか?足がないその一言だけで日本にごく少数生息する足マニアはおそらくご飯三杯はいけるでしょう。何故、ここが足マニアにとって萌えるポイントかというと足という臓器は切断する高さで5年生存率が異なるからです。足の指くらいの切断だとほとんどの人は5年間生きることが出来ますが、股関節レベルでの切断ではほぼ死にます。足は残せるだけ残る方がいい、当たり前を再実感させてくれる足という臓器。「この足のどの関節まで残っているのか?」これは予後を想像するうえで超重要事項なんです。本文で筆者さんが一目見て「コイツ足ねーな。」と思ったみたいなのでおそらく踵はないでしょう。とすると、膝下か膝上か股関節かのどれかです。しかし、前述したように股関節の人が移動して駅で物乞いは難しそうですし、そんなことする生命力は残ってないでしょうから膝下切断か膝上切断でしょう。

彼のすぐ足元にはお茶のペットボトルとセブンスターのパッケージ。そして目の前には底の浅い空っぽの小鉢が置かれていた。

 この時点で足マニアからみてこいつはクズ確定です。どのあたりがクズかというと足切る羽目になっているのにたばこを吸っているからです。恐らくこのおじさんは死にたいのでしょうか?自分が主治医なら間違いなくそう思います。たばこは血管収縮作用があり、末梢循環を悪化させます。また、動脈硬化も通常よりはるかに進行しますので足が腐るべくして腐った。自業自得。みんな大好き自己責任そう考えても問題ないでしょう。

「遺伝性の糖尿病で足の切断を余儀なくされたんだ。」

遺伝性の糖尿病ってあるんですか?その問については半分正解で半分不正解です。親や肉親が糖尿病だと、糖尿病の家族歴がない人に比べて 糖尿病になりやすいことは事実です。しかし、遺伝するのは糖尿病そのものではなく、 「糖尿病になりやすい体質」です。この体質を持った人に、食べ過ぎ、運動不足、肥満、加齢、ストレス、など様々な環境因子が加わってはじめて糖尿病が発症すると現代では考えられています。この糖尿病になりやすい遺伝的体質のことを糖尿病の「遺伝的素因」と呼びます。つまり、遺伝するのは体質で糖尿病自体は遺伝するものではない。つまり、遺伝は少しは関係しているかもしれないけどこの人の不摂生が原因で糖尿病になり、足の切断をすることになったということです。

両手の指すべてが機能しない様子だった。第二関節のあたりからすべて切断されていた。しかも「指」の先端は濁りを帯びて白く固まり、壊死していたのだ。

 足マニアが一番引っかかるのはココなんですよ。ココ。足の指がないのはわかります。しかし、手の指が壊疽になって無くなる頻度は足の指に比べると結構レアなんです。しかも、この人は両手全部。マジンガーZのフィンガーロケット発射後みたいな指になっているということです。このような事象があるかないかと聞かれれば間違いなくある話ですが、そうそうある話ではありません。ちなみに、全部の手の指が潰れる場合はどういうことが起きるか想像してみましょう。この人の場合、指先の末梢循環が全部ぶっつぶれていることが考えられます。しかし、腕、手というものは足に比べて虚血が起こりにくい臓器です。ジオングを想像すればわかります。手の指がやられるなら足も両足切断になる可能性が高い。ではどうして彼は手の指を全部持って行かれたのか?そこが足マニアとしては疑問でありミステリーです。指がなくなった可能性をざっと模索すると喫煙によるバージャー病か寒さによる凍瘡の可能が考えられます。バージャー病は末梢動脈に血栓を生じ、それが結合組織に置き換えられて動脈が閉塞し血流の途絶を招き、結果的に末梢部の壊死を引き起こす病気で男性患者が9割という病気です。20歳から50歳まで特に30代の喫煙者でストレスが過多な患者に多発し、受動喫煙者を含めるとほぼ全員が喫煙に関与しているという病気です。もし彼が喫煙に伴うバージャー病で指が切断する羽目になったとしたら喫煙を辞めれない自身の意志の弱さ、みんな大好き自己責任、所謂自業自得となるでしょう。しかし、問題は複雑です男性の出身が栃木県の佐野というところに注目しました。彼がホームレスと仮定すると栃木県の佐野は1月2月気温がマイナス2.9度まで下がるので、その気温を喫煙と糖尿病でぼろっぼろの細い血管の状態で手袋を着けずに寝ていたら壊死になる可能性もなくはないとも考えられます。別に寒くなると血栓ができるクリオグロブリン血症や強皮症でもいいですがここでは割愛します。ちなみに「指」の先端は濁りを帯びて白く固まり、壊死していたのだ。と書かれていますが、一応「白色壊死」いう白い壊死も定義上は存在しますが、指先の壊死は黒色壊死がメインです。白く見えたのは傷が瘢痕治癒した部分ではないかと推測します。

ちなみに日本はまだ死んでいない

今現在日本死ねと叫ばれているが、まだ日本は首の皮一枚で死んでいないと僕は思う。その根拠はこんな物乞いをする多分ダメでどうしようもない人間に手術という最も高価な医療資源が投入されてかつ生きているということだろう。ちなみに手術費用として指の切断が一本3万4千円で10本で34万円、下肢の切断が24万円の計58万円が投入されている。入院費を追加するともっとだ。ちなみに入院し手術したら帰るところがないのに「はい、さようなら。」と強制退院させるほど実は日本の社会保障はひどくない。すくなくともこの文章を読む限り、足を切った老人の車いすで電車に乗り移動できるまでのリハビリテーションまでしてくれている。ちなみに病院も慈善事業ではないし、バカでもない。金にならないことは基本しない。自分たちが赤字にならないようにこのような保険証もなさそうな自立できない身寄りのない人が救急車で運び込まれた場合は基本生活保護を絶対受けさせる。少なくとも退院時までは生活保護を彼は受けていたはずである。しかし、その後何かしらにより生活保護が打ち切られたのか?現在も受給継続になっているのか。どうなっているのかまではわからない。しかし、世間では自己責任自己責任と言いながらもここまでしてくれる社会保障はおそらくまだ暖かいと僕は思う。

 僕の所見は以上です。

 

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